家づくりの裏側!O邸(二世帯で住む家)

渡り腮(あご)

2013.8.31

工場では、1階のリビングの開口に付く

庇の部材の加工が行われています。

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こちらは「腕木」と呼ばれる部材。

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「腕木」という名前の通り、

腕のようにのびて、桁(板を支える水平の部材)を支える部材です。

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この腕木と桁を組み合わせる仕口が、タイトルの「渡り腮」です。

今回は庇の腕木と桁でしたが、

家の構造となる梁と桁を渡り腮で組む

「渡り腮工法」と呼ばれる伝統的な工法もあります。

日本の伝統工法の一つですが、

海を渡ってトルコにも同じ工法があります。

日本とトルコ、どちらも地震の多い国。

昔の大工さんたちが、木を如何に組み、

強度を出すかを熟考した結果できた渡り腮。

それが現代の家づくりにも受け継がれています。

木造の文化っておもしろい。

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鯰組 櫻井

(参考:「工匠たちの技と知恵」太田邦夫)