大工道具紹介

玄能(げんのう)

2013.7.1

玄能(げんのう)

鑿(のみ)や釘を打つ時に使われる。

「叩く、打つ」為の、大工が最もよく使う道具。

頭の部分の断面形状の違いによって丸玄能、四角玄能、八角玄能がある。

写真のものは四角玄能。

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【道具のコラム】

梅の木の玄能

 

大工さんは玄能を自分で仕込みます。

大工道具の揃う金物屋さんでは

玄能の頭の部分だけを買うことができ、

大工さんは木の柄を自分で削り、頭を入れます。

柄に使う木は堅い樫(かし)の木が良いと言われています。

 

わたしも自分で玄能を仕込もう!と思っていた矢先、

工場で柄にするのに良さそうな木を発見しました。

真っ直ぐで長さもちょうど良い。

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何の木かと大工さんに聞くと、「梅の木」とのこと。

木の皮を見れば、何の木か分かるのだそうです。

堅さも問題ないそうなので、この梅の木で玄能を仕込むことにしました。

 

「でもこの木、いつ切ったの?」と、大工さん。

切ったばかりの木は水分を含んでいるので、

加工するには水分が抜けるまで待つ必要があります。

 

この梅の木は、3ヶ月ほど前に

現在竣工中の現場で切った梅の木だということが分かりました。

もうしばし寝かせてから仕込みたいと思います。

 

鯰組 櫻井